筋肉と人間関係

慢性痛を改善するのは人間関係修復に似ている

慢性痛 ― その原因の多くは硬くなってしまった筋肉です。
姿勢の悪さや体のゆがみも原因として挙げられますが、それら自体も筋肉が硬化することで起こる為、結局慢性痛の大元の原因は、殆どの場合硬くなった筋肉、と言えます。

ところで、そのように硬くなってしまった筋肉を柔らかく改善させるために、あなたは今まで何をしてきましたか。多くの方がマッサージやストレッチとお答えになりますが、あなたもそうでしょうか。

今回は、このマッサージ、ストレッチと言った代表的な改善策を対人関係に置き換えて考えてみようと思います。

無理やり変えようとすると、関係はこじれる

あなたがもし、家族や友達、職場の部下に何かしらの変化を求めているとして、相手の行動や考えを無理やり変えようとしたらどうなるでしょうか。すぐに想像がつくと思いますが、人間関係はこじれていきます。変化を強要すればするほど更に悪化していき、そのうち口もきけなくなるような、退っ引きならない状況になってしまうことでしょう。

筋肉と人間関係は非常に似ている

実は筋肉にもこの人間関係と同様のことが起きます。体に痛みがある時にマッサージやストレッチを施すことは硬くなった筋肉を力ずくで伸ばしたり、刺激を加えたりして無理やり変えようとする行為です。

そのようなことをすると、人が嫌なことをされ続ければ、かたくなになってしまうのと同様、筋肉も嫌なことをされ続けて、いよいよへそを曲げ、更に硬くなってしまいます。

この記事を読んでくださっている方の中にも、マッサージに通い続けているのになぜか以前よりもガチガチにこわばって、そのうち、「強く揉んでもらっても気持ち良くならなくなってしまった・・・」という方がいらっしゃるのではないでしょうか。その原因は実は上に記したようなことなのです。

では、筋肉をそれ以上硬化させないようにしつつ、改善させるにはどうしたらいいでしょうか?先ほどの人間関係のたとえ話に戻って考えてみましょう。

相手に変化を求める時、要はまっさきに変化を求めることはせずにまずは自分の言葉を素直に聞いてもらえる関係を築いてから、その後、相手に「こうしてもらえたら嬉しい」ということを伝える、こうすると比較的こじれることなく、相手が変化していくのではないでしょうか。

それでは、この第一段階の、「自分の言葉を素直に聞いてもらえる関係を築く」ために、何ができるでしょうか。相手が嫌がることではなく、望むことをしてあげれば、関係が良好になり、素直に言葉を聞き入れるようになってくるのではないでしょうか。筋肉もやはり同じで、「望んでいることをしてあげる」と、素直になります。

硬くなっている筋肉が望んでいることとは？

筋肉が硬く、こっている、と感じる時、体の力を抜いていても、筋肉はある一定の長さに縮もうとしています。その理由の詳細はここでは割愛しますが、結論だけ申し上げますと、筋肉が硬く縮むのは、負荷などから体や筋肉を「守ろう」としているからなのです。

そのように体を負荷から守るために硬く縮み続けようとしている筋肉を無理やり伸ばしたり、刺激したりしたらどうなるでしょうか。容易に想像できると思いますが、更に守ろうと余計に固く縮んでいきます。

ではどうしたらいいでしょうか。筋肉は縮み続けることによって、守ろうとしているのですから、一言で言うなら、この望みを叶えてあげたらいいわけです。つまり、思う存分縮ませてあげればいいのです。具体的には、イメージ的に、ストレッチと全く逆のことをすればいいのです。ストレッチは柔らかくしたい筋肉を伸ばす行為ですので、縮めてあげるには、その逆のことをしてあげたらいいのです。

たったこれだけのことで筋肉は、守ること、つまり、縮み続けることをやめてくれます。私たちの整体法「ミオンパシー（筋肉療法）」がやっていることは、実はこういうことなのです。

今までいろいろやってみたが、改善されない、と言う方がいらっしゃいましたら、是非、私たちの整体法を試してみてください。更に、このページの下にセルフ整体のやり方を説明しているページ「筋肉のロックとロックの解除方法」へのリンクが貼ってありますので、ご興味がある方はどうぞお試しください。